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2010年11月07日

祝婚歌

HMKUblogより引用です。有名らしいですね。

「祝婚歌」(吉野弘・作)


二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい


立派過ぎないほうがいい
立派過ぎることは
長持ちしないことだと
気づいているほうがいい


完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい


二人のうち どちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい


互いに非難することがあっても非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで疑わしくなるほうがいい

正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気づいているほうがいい


立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には色目を使わず
ゆったりゆたかに
光を浴びているほうがいい


健康で風に吹かれながら
生きていることのなつかしさにふと胸が熱くなる
そんな日があってもいい

そしてなぜ 胸が熱くなるのか
黙っていてもふたりには
わかるのであってほしい


(吉野弘詩集 収録作品)


武田鉄矢さんの本で「時々、風邪をひいた方が良い、健康のありがたみを知るために」と書いてあったことを思い出しました。


人は“忘却の生き物”とはよく言いますが、大切なものは失ってから気付くことが多いものです。見失いかけそうになったとき、この詩を一回読んでみるといいかもしれませんね。


「大切なものはもうこの手の中に溢れるほどに~」(Smells Good “After The Blues”の歌詞から)
ぬくもりは、いつも近くに。  


Posted by すますま☆ at 00:13Comments(12)